多肉植物は、葉、茎、または根に水を貯蔵できる植物の総称です。乾燥地帯に適応した植物に多く見られる特徴です。多肉植物は、さまざまな科や属に属しており、形態や生態によって分類されます。
形態による分類
葉の形状:多肉植物の葉は、形や大きさ、色、質感などによってさまざまな形態をとります。
円形:エケベリア属、セダム属
楕円形:ハオルチア属、アロエ属
槍形:クラッスラ属、サンセベリア属
長方形:リトープス属、コノフィツム属
星形:アストロフィツム属、エスポストア属
葉の付き方:多肉植物の葉は、互生、対生、輪生など、さまざまな付き方があります。
互生:葉が茎に交互に付く
対生:葉が茎に2枚ずつ対になって付く
輪生:葉が茎の周りに輪状に付く
茎の形状:多肉植物の茎は、太いもの、細いもの、長いもの、短いものなど、さまざまな形態をとります。
太い茎:パキポディウム属、アデニウム属
細い茎:リプサリス属、ホヤ属
長い茎:ツルニチニチソウ属、オオベニウチワ属
短い茎:アロエ属、ハオルチア属
根の形状:多肉植物の根は、太いもの、細いもの、長いもの、短いものなど、さまざまな形態をとります。
太い根:塊根植物
細い根:繊維根
長い根:主根
短い根:ひげ根
生態による分類
光合成のタイプ:多肉植物は、光合成のタイプによってC3植物とCAM植物に分けられます。
C3植物:昼間に光合成を行う
CAM植物:夜間に光合成を行う
生育環境:多肉植物は、生育環境によって乾燥地帯植物、湿潤地帯植物、高山植物などに分けられます。
乾燥地帯植物:サボテン科、ベンケイソウ科
湿潤地帯植物:アロエ科、キク科
高山植物:イワレンゲ科、マンネングサ科
多肉植物の代表的な科
サボテン科:サボテン属、エスポストア属、エキノケレウス属など
ベンケイソウ科:エケベリア属、セダム属、クラッスラ属など
アロエ科:アロエ属、ハオルチア属、ガステリア属など
キク科:アガベ属、センペルビウム属、グラプトペタルム属など
ツルニチニチソウ科:ツルニチニチソウ属、オオベニウチワ属など
多肉植物は、形態や生態、生育環境などによってさまざまな分類方法があります。ここでは、多肉植物の分類について概略を説明しました。